2020/08/12
本年8月より当院でもアトピー性皮膚炎に対する生物学的製剤であるデュピルマブ(デュピクセント)の投与(皮下注射)を開始しました。初回の診察からすべて予約制で行いますので、治療をご希望の方は予め電話にて診察の予約をお取りください。受診当日は紹介状、お薬手帳や現在使用中の治療薬の分かるものを必ずお持ち下さい。
<当院での導入までの流れ>
初回導入の方
- 初回診察では、問診と診察後、作用機序・効果・副作用等のご説明、採血検査を致します。また、受診頻度・費用概算等の説明後、導入の可否を判断致します。治療費が高額となりますので、「高額療養費制度」、「付加給付金制度」のご説明と「限度額適用認定証」の交付手続きのご案内を致します。デュピクセントの投与は次回からになります。投与間隔は2週間ごとになります。
- 2回目の来院時に初回注射を行います。デュピクセントは初回のみ2本注射致します。自己注射での治療ご希望の方は実施手技をダミーの注射器を用いて指導致します。自己注射分のデュピクセントは3回目の来院時に処方致します。
- 3回目の来院時、自己注射の方は診察後注射の実施手技の確認・指導を行います。デュピクセントは院外処方になります。この後は1~3か月ごとに定期的に診察・検査・処方となります。
他院にて導入済みの方
受診時紹介元からの紹介状(診療情報提供書)を必ずお持ち下さい。紹介状には「施設要件」「前治療要件」「疾患活動性の数値(IGAスコア・全身又は頭頚部のEASIスコア・体表面積に占める病変割合)」の記載が必須となります。いずれかの項目でも記載漏れがあるとデュピクセントの投与・処方は出来かねますので、ご注意ください。自己注射の方は当日に処方箋の発行が可能です。
<自己負担額の目安>
薬剤費のみで3割負担の方は、初回投与(2本)が39,814円、2回目以降(1本)19,907円となります。自己注射の場合、1回で最大3か月分(6本)の処方が可能で、3割負担の方は121,391円(薬剤費+在宅自己注射指導管理料)となりますが、高額療養費制度を利用すると世帯年収により3か月分が80,149円~35,400円まで低減されます。また、4回目以降(12か月以降)は44,400円~24,600円まで低減されます。国の定める高額療養費制度以外にご加入の健康保険組合によっては「付加給付」として、自己負担上限額がさらに低く設定されている場合があります。詳しくはご加入の健康保険組合等にご確認ください。高額療養費のシミュレーションは下記のサイトへ。